ペシミスト(pessimist)は、先行きを悲観的に考える人をいい、悲観論者、厭世主義者などと訳される。ものごとを深く考えないおバカなイメージの楽観主義者(オプティミスト)に比べて、ものごとをつきつめて考える深遠な思索者のイメージがペシミストにはあるが、それもそのはずで、例えば、楽観主義者が国家の先行きを楽観的に予想して、その通り国が栄え幸せになったとしても、「のんきなだけだろう」とたいして感心もされないのに対して、悲観主義者が国家の将来を憂い、その通り国が戦争に突入してボロボロになった場合、「やはりあの人の言う通りだった」と、予言者ばりの尊敬を集めることになるからである。彼は、楽観論者がただのんきなだけであるように、ただ不機嫌だったり、病気がちだったりするだけである場合が多いのだが……。(CAS)