八方美人

はっぽうびじん

 八方美人の「八方」は、東西南北にその中間の方角を含めた8つの方角のことだが、「すべての方向」の例えとして用いられる。したがって「八方美人」は「全方位美人」ということだが、「どこからながめても美人」という意味ではなく、「どの方向に対しても美人」つまり「どこの誰に対しても美人」という意味である。この場合の「美人」は、お顔がきれいという本来の意味ではなく、モテる人、可愛がられる人、大事にされる人ととらえるべきであり、そこから「八方美人」とは、嫌いな相手や敵対している相手に対しても大事にされるようにふるまうこと、また、そういう人をいい、男女兼用で使用される。「八方美人」は、そのような態度や人をやや批判的にとらえた表現であり、イソップの寓話に登場する、鳥グループと獣グループの対立で両方に取り入ろうとしたコウモリのように「勝ち馬に乗ろうとする卑怯なヤツ」という見方をされる場合もある。その姿勢は国際政治における「全方位外交」につながり、どの国に対してもいい顔をみせて自国の立場を明確にしない弱腰外交ととらえられる。しかし、特定の国にへいこらして(へいこらするという立場を明確にして)、近隣諸国ともめごとをくりかえしているような姿勢もあまりほめられたものとはいえない。

 ダジャレ満載の解説であれば、タフな女刑事を「発砲美人」、お風呂でいやらしいことをする準備をしている女性を「発泡美人」とでも言いそうであるが、これらは当辞典の主旨に反するので伏せておきたい。(CAS)

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