カテゴリー:慣用語、擬声語、擬態語
何くれとなくの「くれ」は、はっきり示さずに不明・不定の人や事物を例にあげるさいの代名詞。したがって「何くれとなく」とは、何と特定はできないがあれやこれやという意味で、「あの人には何くれとなく面倒を見てもらっている」などと用いる。面倒を見てもらっている事項をいちいち具体的にあげてもいいが、そんなことをすると負担が大きすぎて義理を返すのが大変なので、「何くれとなく」とひとことで済ましてしまう場合と、逆に、実はたいして面倒を見てもらっているわけでないので具体的に事柄を挙げることができず、単なるおべんちゃらとして用いている場合とがある。(CAS)