刹那

せつな

 刹那とは、瞬間という意味。昔のインド人によると「刹那」はこの世の中で最も短い時間の単位で、1秒の75分の1(諸説あり)に相当する。この細かい数字の割り出しには、インド人ならではのなにがしかの厳密な理由があったに違いないが、いまとなっては「意味がわからない」としか言いようがない。要するに、こうした極微の時間のうちにも人の生死や物事の変化が起こっているということを、彼らとしては言いたかっただけなのだが、おそらく昔のインドの庶民は、細かい数字の裏付けがないと先生の言うことを素直に聞き入れなかったのではないかと思われる。

 刹那は当時としては想像もできないような短い時間だったかもしれないが、いまではこの刹那の差でオリンピックの金メダルと銀メダルが分かれたりするリアルな時間になっており、確かに「刹那の間に生死が生じる」という教義が実証されている。(CAS)

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