カテゴリー:食文化、料理、食品、食材
昆布(コンブ)は、海藻の一種。暖かい風呂に入っていい気持ちでかいた汗にうま味が凝縮されていることを日本人に見出され、日本料理界にスカウトされて、いまや出汁(だし)の女王として君臨しているなりあがりものである。
昆布はながらく日本のローカルタレントであったが、肉や魚から取れる出汁とは別種のうま味が手軽に抽出できることが、味覚の鈍い西洋人にも最近ようやく理解され、フランス料理などにも採用されて世界的スターの道を歩みはじめている。とはいえ、浜辺にうちあげられた昆布を燃やして畑の肥料にしているイギリス人などには、当分受け入れられないであろうが……。(CAS)