きれい(綺麗)とは、清潔である、透明感がある、整然としている、容姿が整っている、色彩が鮮やかで調和がとれている、などの意味。
類似の言葉に「美しい」があるが、「美しい」は綺麗であることに感動している様子を言い表している。例えば、「きれいな部屋」は掃除がいきとどいた部屋を、「美しい部屋」といえばインテリアが見事な部屋をイメージさせる。したがって、「きれいな人ですこと」などとおばさんが女性をほめた場合、「化粧がいきとどいて装ってはいるけれど、私を感動させるほどではない」という厳しい批評眼が潜んでいることを見逃してはならない。
「きれい」はまた、美術品などの価値を表現する言葉のひとつで、今日でもこれを基準として美を判断している人は多いが、アートの世界でははるか昔から、汚れてはいるが真実を表現しているもの、歪んでいるが力強いもの、くすんでいるが深みを感じさせるものなどに価値を見出すことが行われており、お嬢様方が「わあー、きれい」などとのたまう対象は、美術品としてはほとんどがガラクタである。(CAS)